物事に対するスタンス

僕は大学は工学部の機械科出身だが、大学院のときは複雑系の研究をやっていた。ちなみに振動の研究室だったにもかかわらず、修士論文は燃焼のシミュレーションだった(笑)
そこで身につけたものの見かたが「中間視」「相互作用」で、特に仕事なんかでは「相互作用」という観点は凄く役に立っている。

#詳細は専門のサイトを見ていただければ判ると思いますが、
#「中間視」は一般用語でないので補足すると、物のモデル化の
#視点は従来「巨視化」「微視化」の観点しかなく、その間に
#生まれるギャップは実はその両方とも突き詰めても埋められない
#ので、それを埋める視点=「中間」で物事を見てはどうか、という
#考え方です

演奏家があまりオーディオにこだわらないのは、彼らの職業にある相互作用がそれから感じられないからかな、と。実は最近小澤さんのインタビューを読んだときに「レコーディングは面白くない。やっぱり観客の前でパフォーマンスしないと」というコメントが合ったので余計そう思ってしまうんですが。
あるもの(=作曲家が創造した曲という世界)を解釈、咀嚼することのみならず、それを第三者の前に提示した時に得られるリアクションにも興味を持っている人にとって、たとえ凄い音であっても「聴くだけ」は面白くないんだろうな、きっと。